フランスに到着してからの1週間はトルシーがどんな町かを知るため町中を歩き回った。
トルシーはパリから東へRERで40分ほどの小さなのんびりとした町だ。
白い壁の趣き深い家が並び薔薇が至る所に咲いている。
Torcyの夜明けの空。どこからともなくパンを焼く甘い匂いが流れてくる。
アパートからすぐ近くのブーランジェリー。フランスに来る度に1ユーロのクロワッサンのおいしさに感動する。この美味しさはここでしか味わえないなと感じる。
このflanというカスタードを固めたようなタルトもフランスに来ると必ず食べる。似た味のものは日本にもあるけど本場で食べるものとはやっぱり何か違う。
こちらでも店によって当たり外れはあるけど、美味しいflanに巡り会えるとああフランスに来たなぁと感じる。
今回のレジデンスの受け入れ先であるLa Ferme de Couventは昔修道士が牛舎として使っていた古い建物を使用した町のアートセンター。エッフェル塔と同じ建築家が手掛けた建物なんだよとスタッフが教えてくれた。
町の人達の絵画やダンス教室の場として解放されている。
初めて訪れた時も町の子ども達の作品が展示されていた。
壁画を書く予定のエントランスを改めて見る。施設のメインエントランスということで施設の顔となる大事な壁ということを改めて感じ緊張する。
そしてとても完成された落ち着いた素敵な空間なので、そこに私の派手な色味をどこまで介入させていいのだろう、とも少し悩む。
グラフィティーではなく絵画寄りの重みのあるものの方が合うかな、周りの緑と相性のいい色味は何かな。と考えながら施設内のスタッフや講師として働いているアーティスト達に挨拶、持ってきた抹茶のキャンディーを配った。
市役所近くの教会。町の小さな協会には観光地の絢爛豪華な教会とは違う素朴な魅力がある。
アパートのご近所さんに近くに大きな池があると教えてもらったのでGoogleMapのオフラインマップを見ながら進む。このオフラインマップ機能は海外でのみ使える機能で、事前にその地域の地図をスマホにダウンロードしておけばオフライン時でもその地図内で自分の位置情報が表示されるのでとても便利で滞在中は本当に重宝した。
車道横のロードレーサーやジョガーが行き来する細い道をてくてく歩く。緑豊かだなぁと思いながらさらに緑が多い方へ30分くらい歩いたところでゴルフ場のような広場にでる。
入ったところで土に還りかけているウサギの亡骸とペットボトルが並んでいた。
ゴルフ場の横を進むとやっと大きな池が見えてきた。
池の縁を進んでいくと遊園地のような施設に親子連れや小学生の団体が並んでいた。
池の周りを歩くとみんなバーベキューやキャンプやピクニックをしていてホリデー感があった。
池には子連れの白鳥も優雅に浮かんでいた。そして競泳姿の人がガンガン湖を泳いでいた。看板には遊泳禁止と書いてあったけれど。
遊園地の反対側まで行くとサーカス場の跡地みたいなところを通りポニークラブに入った。
ポニークラブは馬が心なしかグッタリしていた。
ポニークラブを出て近くを流れる川まで行くことに。
マルヌ川 la rivière de la Marne
フランスのパリ東部から南東部を流れる川でセーヌ川の支流、全長約514kmの川。
橋を渡り川岸へ降りられそうだったので降りると釣りをしている人がパラパラ。
橋の下のグラフィティー。
川は近くで見ると緑色で正直綺麗ではなくて少し残念。でも川沿いの景色や雰囲気は綺麗で穏やかだった。
ゴッホの絵のような糸杉。
春と夏の間の爽やかな日差しの中でトルシーの町の緑はとても輝いて見えた。