明けましておめでとうございます。昨年は東京で展示する機会を複数頂き、そして金沢三重広島の三都市の美術館を巡回する大規模展覧会にも参加でき、全国でたくさんの方々に作品を観て頂く機会に恵まれ作家としてとても光栄な一年でした。
一方で海外生活も2年目に突入しようやく慣れてきた頃に街で非常に痛ましい事件が起こり、そのショックを引きずる中で他の要因も重なり心身の不調が出始めたので初めてカウンセリングを受診するなど色々なことがありました。
その上で今改めて思うことは、
その人の属性ではなく目の前の個人を見て考えること。
自分が色眼鏡で見られたくないなら自分も人を色眼鏡で見てはいけない。
言葉が通じなくても心が通じ会える人もいるし、言葉が通じても心は通じ合えない人もいる。
ということです。
これらは8年前フランスに数ヶ月滞在制作した時も去年初めて深圳に来て暮らし始めた時にも思ったことで、私の中の実感は変わらないものとなっています。
そしてそんな心が苦しい時でも美術館で素晴らしい作品に出会うとその一時は心が色めき、それに引っ張られて自分も作品制作を再開すると今度はその色めきが自分の指先から生み出せたような、自家発電できたような感覚になり、少しずつ日常を取り戻せたように感じました。
またアートに救われました。
どうか平穏な世界であるようにと願って止みません。
今年もよろしくお願い致します。