ゴリスはアルメニア南部にある独特な形状の岩山に囲まれた街。建物や民家も黒い石造りが多く独特な雰囲気の街だった。
岩肌の隙間には放牧された牛の群れが見えた。
ふと見た道端に見つけた十字架。ただ落ちているだけなのか意図的に置かれたのかは分からない。
夜にゴリスに到着してからアルメニアのアーティスト達と一緒に夜の街を散歩した。ほとんどのお店が閉まっている中アルメニアの伝統的なパンのラバシュの工房だけ煌々と灯りが付き女性たちが釜戸でラバシュを焼いていた。
翌朝同じコースを散歩していると昨夜訪れた工房がすでにオープンしていた。
忙しい中皆さん嫌な顔をせず気さくに接っしてくださった。焼きたてのラバシュはパンとピザ生地の中間のような柔らかさと甘さで美味しかった。
ゴリスからエレバンに帰る途中ワインを長蔵していた世界最古の遺跡に立ち寄った。約6100年前のワイナリーとのこと。
切り立った岩壁の隙間に発掘された痕跡がある。
内部からはブドウの種や絞り滓、ワインがしみ込んだテラコッタ製陶器やカップ、圧縮機、発酵のための桶などが見つかったとのこと。
6100年前というのが壮大すぎてなかなか想像できないが、この土地のワインとの深い繋がりが感じられた。
エレバンのホテルに着くと水当たりで体調を崩し夕方からずっと寝込んでいた。ペットボトル以外の水は飲まないようにずっと気をつけていたが、前日タテブ修道院を訪れた時に現地の人にここの湧き水は美味しいよと勧められ、断るのも申し訳なかったのでつい一口だけ飲んだのが駄目だったらしい。
ホテルの部屋で少し回復してきたので市場で買ったザクロを少し食べる。アルメニアではザクロは豊穣を意味する伝統的な果物でお土産でもザクロモチーフのレリーフやザクロワインなどが沢山売られている。日本での林檎やミカンのようによく食べられていて日本のものより甘く種も柔らかくてとても食べやすかった。